Saturday, April 11, 2015

モニタースピーカーアップグレード:Neumann KH310



Neumann KH310っていう日本でまだ知名度の低いモニタースピーカーにアップグレードする事になりました。

3ウェイポートレスデザインっていうの珍しい種類のスタジオモニタースピーカーです。

この数年ADAM A7(Xじゃないほう!)を使って、たまにサブベースが低すぎると聴こえない事以外は結構満足していたんだけど、この1年で2、3点凄く気になる点に気付きました。

1点目は:

低音が遅い。

全部がそうって訳じゃないんですけど、ポートデザインのスピーカーは何となく低音のアタックがはっきりしないっていうところが多いと思います。色々試したんですけど、最近その「低音が重い!」っていう印象があたり前になってるんですけど、逆にその「重い!」の印象の代わりにはっきりさ度がかなり下がってると思います。XLIIやXXX$$$として、かなり低音中心の音楽作ってるんですけど、ただの「重い!」っていう印象は大嫌いです。「重い」だけは「いい!」とは言えません。
そこで最近このKH310モデルを発見しました。ポートレスデザインなので、ローのアタックとピッチが非常に分かりやすい上に日本の狭いホームスタジオに他のポートデザインの3ウェイより使いやすいと思います。ポートデザインは壁や角に弱いだと思います。特にリアポートデザイン。そのまま角にたまります。小っちゃい部屋には向いてないと思います。こちらも自分の部屋にしてはデカ過ぎるとは思われるかもしれませんが、ミッドフィールド的な置き方するつもりのと、やっぱりそのポートレスデザインのタイムドメインのタイトさ聴いたら、「全然いける!」っていう確信を持ちました!

2点目は:

今使ってるADAM A7は楽しい。聴くの楽しいです。初めて聴くと「うわ!ADAM最高!」ってなります。今でも他人の良く出来てる曲聴くと「気持ちいい!楽しい!全部聴こえる!」っていう反応しますが、自分の曲は別の話です。実は駄目だった曲でも「いいじゃん!」ってなりやすいです。っていう事はADAMはかなり優しいです。「良い」と「駄目」の判断は思ったより難しいです。ADAMは駄目っていう話じゃなくて、10何年以上音楽作ってて、僕は自分の好みをちゃんと分かるようになりました。

ここでKH310にした理由がはっきりします。最終的に迷ってたFocal Twin 6beとADAM S3XとKH310を比べてた時、その3つの中でKH310は一番つまらなかったです。そしてFocalもAdamに関しては聴くのは凄く楽しかったです。KH310はつまらないくせにFocalとAdamと同じく奥深くて、全部はっきりするけど、目立たないです。ADAMになれてる自分の耳にしてはアッパーミッドから全部が曇ってるぐらいに聴こえたんですけど、長く聴いていて慣れてくると、ミッドとハイの一発で目立たない細かいニュアンスのポジションとバランスが凄く判断しやすくなります。それと、初めて聴く時の低音の「低い!重い!」っていう満足度無しの真下までの出し方がすばらしいです。ポートデザインと全く違う色の真下までタイトのローです。Focal Twinよりデカくに聴こえないくせに数Hzぐらい低く出ます。やっぱり8インチと6インチの違いですね。自分の曲で今までピッチが合ってるキックとサブベースのキーが実際に数Hzずれてた事を気付いて、びっくりしました。

3点目は:

やっぱり。。。3ウェイ。ロー専用。ミッド専用。ハイ専用。のドライバー3つ着いているっていう事は間違いないです。2ウェイのエントリーレンジのADAM A7とギリギリハイエンドレンジに入ってくる3ウェイのKH310を比べするのは仕方ないと思いますが。。。

凄く小ちゃい部屋で使うと、3ウェイは逆に良くない時もあると思いますが、リスニングポジションが少なくて90cmから2mぐらいでも離れて使えるんだったら、本当に別世界です。
3ウェイだから、ローの8インチのドライバーが無理せず低音のみに集中して仕事できます。ミッドもハイも同じく自分のレンジだけの面倒みて、他の触らないから、全体的に無理のないバランスになります。

Barefoot、Musique、ATC、PMCなどKH310より2-5倍の値段もするモデルたくさんみましたが、最終的に値段vs価値で考えるとKH310は最強です。こんなに人気がないのはなんでだろう?見た目も音も目立たないからでしょうかね。

来週にオーダーするつもりですけど、既に使ってる人の印象も是非聞きたいです。日本に使ってる人いるかしら?笑